ホテルマンのシエスタより


宴会セールス

販売促進活動をする為には自分のホテル全体の商品を知らなければなりません。客室セールスのエージェント回りに、宴会セールスを兼ねさせているホテルとそれぞれ分離しているホテルがあります。客室セールスにいった先で婚礼や宴会を頼まれる事もあるのでホテルの商品知識は身につけておく必要があります。
また、仮に全従業員が、、自社の婚礼に一人いくらかかるか知っており、友人、知人から1年間に1組紹介してもらったとして、300人いたら300組婚礼が増える事になります。従業員紹介割引や特典を明快にしておきましょう。


 業務の流れ 内    容   ・   そ の 他
▽  宴会セールス   ◇顧客管理 ◇・会社、学校などへのセールス ◇見積書作成 ◇自社企画
▽  宴会予約 ◇電話、来館等の対応 ◇予約管理台帳の管理  ◇申込金受付
▽  宴会打合わせ ◇お客様の希望、人数、料理等の確認
▽  宴会準備 ◇テーブルの配置◇宴会サービス、宴会調理との打ち合わせ
▽  外部業者手配 ◇衣装 ◇美容 ◇写真 ◇花 ◇印刷 ◇引出物 ◇バンケットサービス 
(これは一般的には宴会予約課が請書に基づき手配する)
▽  宴会 ◇会場準備の確認 ◇外部手配の確認
▽  会計 ◇売り上げ金額の確認 ◇請求書送付。集金

セールスの活動基準をつくりましょう
1.新規開拓目標を設定する 
     過去の販売記録(地域別、祭事別)・訪問先の情報・地元政財界の同行・競合相手の情報と分析
2.訪問計画表の作成と実施
     訪問計画表(訪問先及び目的)を前日に提出します。また、宴会終了後のアフターケアーの計画もする。
3.商品知識を高める努力をする
     双方の利益を考え、先方の幹事の考えに立ち、イベントの成功を考えるのですから、業務全般のエキスパートになる必要があります。
4.1日の効率的な行動
     時間管理を厳格にし、密度の濃い業務を中心に行い一日の行動を厳格化します。
5.顧客の管理と開拓の努力
     上位クラス顧客の維持と開発、また、一般顧客の上位へのグレードアップに努力する。
6.的確な報告(セールス日報)
     各種のレポートを正しく記入し、定められた時に提出するようにします。
     ※セールスマンは、服装、言葉使い、礼儀、名刺の出し方、デザインに至るまでそのホテルを代表しています。

それでは、ホテルで行われている主な催事を挙げてみましょう
■展示会■ファッションショウ■展示招待会■新車発表会■販売店会■ゼミナール■きき酒■ツアー説明会■新年会■定時株主総会■理事会■支店長及び役員者会■役員会■周年記念■就任披露■完成披露■忘年会■クリスマス■叙勲■謝恩会■同窓会■歓送迎会■テーブルマナー■ピアノ発表会■進学説明会■長寿の祝い■誕生会■仏事■新会社設立■社内クラブの懇談会■国際会議■お見合い・顔合わせ・結納式■婚礼■婚礼二次会■その他
※ぼんやり経営しているホテルと、戦略を考えているホテルが競合した場合、後者が勝つでしょう。


チョット参考になるかな?


私の知人でもう随分前のことですが、10年間に車を1000台売った方がいます。お酒を飲みながらどうしてそんなに売れるのかコツを聞いてみました。まず、あまり値引きはしないそうです。(全然しないと言う訳ではなく、決められた範囲に止めるようにする) なぜかと言うと、より値引きをして売った場合、さらに値引きをする相手が現れた場合その人に取られるそうです。それよりも相手との信頼関係を築き、「車を買う時は必ず君から買うよ。」と言ってもらう事が大事ですとの事。
で、彼が最初に実行した事は、自分の売っている商品はなんだろう。自分が買った場合、一番の不安要素は何だろう。今、自分が車を持って一番困った事はなんだろう。という風に考えたそうです。
当時の車は良く故障しました。私もそうでしたが、今はありませんが当時は特に朝エンジンがかからず参った事がありました。それで、彼は「ようし、俺が売った車の故障は俺がなおしてやろう」と休日に専門書を読み、自社の修理センターに友達を作りそして足を運び、猛烈に勉強し整備士の免許を取ったそうです。そして、売るときは、「何か困ったことがあったら朝でも夜でも良いですから電話下さい」と自分の自宅の電話を教えたそうです。
そしたら、早朝に「車のエンジンがかからない」とか「運転途中で止まってしまった」とかいろいろな事が起きたそうです。彼は、その時すぐ駆けつけたそうです。出来なければ応急処置をおしえたそうです。そして2年目から売り上げが急上昇します。買い換えの時、彼から買った人は彼に、故障修理の借り、と”信頼”が生まれているので彼から買います。更に、顧客から「彼は信頼出来るから」と紹介が増えていきます。そして、信頼を得たお客様から会社の社用車(数台〜数十台の受注が舞い込むようになっていったの事。
もちろん社用車の場合は他社との競合ですから値引きはしたそうです。でも、購入する会社の内部に自分のファンがいる訳ですからこれは強いです。また、彼は、顧客の家族構成を聞き出し、それを自分の顧客カードに記入し、家族全員の誕生日にそれぞれプレゼントし入学祝いや慶弔関係のおつきあいもしたそうでう。もう家族です。その替わり、給料の半分はそれに消えたそうです。
これは一例ですが、業種が別でも必ず、何か・・・何か、自分に出来る販売UPの方法があるはずです。


私もホテルの色々なセクションを経験し、接客面で一番勉強になったセクションは、バーテンダーでした。お客様との接客で、どうしたら喜んでもらえるか、どんな接客、、どんな会話、どんな態度がお客様に不快感を与えるか、相手の表情がカウンターの越しのすぐ目の前で見えますのでとても勉強になりました。この事は機会があったらバーのサービス編でお話したいと思います。


●これからの販促の一例として、例えば地方の旅館は、会社関係の社員旅行、夜は宴会・・・が定番だったのにここ数年前から余り人気がなくなってきています。そして、対策に迫れれています。エリア・競合店の協力。イベントの共同開催、宿泊+2食のセット見直し、ターゲットの変更等。ホテルも婚礼中心から宴会、個人、家族イベンの時代にシフトしていっています。

私が最近まで勤めていたところで、誕生会、長寿のお祝いをいろいろなアイデアで強化したらなんと前年売り上げをこれだけで1.5割UPし、今も連続して売り上げをのばしています。

今後、ターゲットとしては、団塊(だんかい)の世代の同窓会です。これも、ただ宣伝だけでは先細りします。

アイデアしだいでは、大きなマーケットに成長します。今度、機会があったら、私が実際行った成功例をお知らせします。