ホテルマンのシエスタ
巨大地震から命を守る30のルール
2012年8月29日に、有識者会議が公表した南海トラフ巨大地震の被害想定では、最悪のケースで死者が32万3千人ということで、大きな衝撃を与えた。
また、地震大国のわが国では、首都圏直下地震でも1万人を超える死者が出ると予想されています。
「南海トラフの恐怖 巨大地震から命を守る30のルール」という雑誌の記事を参考に多少分かりやすくアレンジしました。
この記事は、防災の専門家が伝授する「南海トラフ・首都直下型巨大地震から命をまもる30のルール」だという。
次のようなもので、「発生時」「発生直後」「事前の備え」の3つに分かれる30のルールです。
■発生時・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1 高台へ逃げる余裕がない場合はホテルへ逃げ込め(津波)
津波の時は高台へ逃げるのが基本だが、高台がなかったり時間的余裕がない時は、自治体指定の「津波避難ビル」へ逃げ込む。
そこがわからなかったり夜間で締まっていたら、近くのホテル(24時間営業)へ逃げ込む。
2 頑丈な建物の四階以上へ上がって津波から身を守れ(津波)
近くにホテルや避難ビルがない場合は、鉄筋コンクリート製の頑丈な建物の四階以上へ。できれば、外階段のあるビルへ。
3 テレビ、ラジオ、携帯電話での情報収集を行え
スマートフォンのアプリには災害に役立つ情報ツールがある。「radiko」などのアプリでラジオも聴ける。避難勧告は必ず守ろう。
4 頭部を最優先で死守せよ
座布団やクッション、カバンなどを、手首を内側にして持ち、頭部との間に空間をつくって頭部を守る。
5 机の下にもぐるときは脚を持て
揺れで机が飛ばされる可能性があるので、机の脚部をしっかり持つ。
6 トイレや風呂場にいたらスリッパを履いて逃げろ
入浴中、立っていたら浴槽の縁やタオル掛けのバーなどにしっかりつかまる。座っていたら、桶などで頭部を守って揺れが収まるのを待つ。
トイレにいるときは、ドアを開けトイレットペーパーや掃除ブラシを挟み込み、ドアを開けておく。
地震がおさまったら、スリッパを履いたまま逃げよう。
7 コンビニやスーパーでは買い物かごで頭を守れ
ガラス窓と商品棚から即座に離れ、買い物かごを頭にかぶってヘルメット代わりにする。
8 高層ビルから降り注ぐガラスの雨は絶対避けろ
頭上から落ちてくるガラスや看板など、落下物の危険を回避しないと命取りになる。カバンなどで頭部を守りながら、コンクリート造りのビルへ逃げ込む。
9 ガソリンスタンドへ逃げろ
ガソリンスタンドは、防火・耐火構造になっていて丈夫。消火活動に必要な用具もそろっており、被災時には支援拠点として住民にトイレや水を無償で提供してくれる。
10 電車は前から三両が危険
電車は脱線さえしなければ、比較的安全な乗り物である。しかし、直下型では脱線、追突の可能性が高い。
前から三両目までは危険なので、四両目以降に乗る。また、手すりや吊り革の多い電車の端の方がつかむ場所が多く、人の波に流され下敷きになる危険が少ない。
■発生直後・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
11 外へ出るときは必ずマスクをしろ
家屋の倒壊による有毒物や火災による粉じんを防ぐ効果のあるマスクをつけて外に出る。避難所でも、感染症を防ぐ効果がある。
普段からマスクを持ち歩く習慣をつけておくとよい。
12 絶対に物を取りに戻るな(津波)
地震が起きたら、逃げることを最優先する。地震がおさまっても、家屋の倒壊や火災、津波が襲うことがあるので安全が確認されるまで戻らない。
13 携帯用の笛で自分の位置を知らせろ
建物の下敷きになったら、年寄りは大声が出せないし、声を出し続けるのも大変。笛なら吹くだけで大きな音が出るので、助けられる確率が上がる。
14 災害ダイヤルか三角連絡法を活用せよ
家族や友人の安否確認には、NTTの「災害用伝言ダイヤル171」を利用する。
被災地域内は電話がかかりにくくなるが、被災地域以外には比較的通じやすいので、遠方の親類や友人に無事を伝えておく三角連絡法が有効。あらかじめ、連絡先を共有しておけばより安心。
15 高層マンションの高齢者は避難所へ直行せよ
高層マンションでは、電気が止まるとエレベーターが使えなくなり、長期の停電では水や食料、トイレの問題が発生する。
避難所は入れる数が限られ、倒壊した戸建て住宅の住民が優先され、現存する住宅の住民は入所が優先されない。
それでも、高層マンションの高齢者の場合は、とりあえず避難所へ直行した方がよいだろう。
16 火が出たら携帯消火器を使え
火が出た場合の初期消火は、スプレー式の携帯消火器が便利で万全である。すぐに使えるところに用意しておくことが必要。
火が大きくなったら、空気が残っている地面付近を這いつくばって壁伝いに移動する。透明のポリ袋に空気を入れ、目・鼻・口を被って移動すれば、数十秒なら空気がある状態で避難できる。
17 避難中や帰宅中のトイレはもよおす前に並べ
人は2、3時間するとトイレに行きたくなるし、我慢できても5、6時間である。避難中は下手をすると3時間以上並ぶこともあるので、特に女性はもよおす前にトイレに行くほうがいい。
■事前の備え・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
18 避難経路を何度も確認して生存率を上げろ
日ごろから自分や家族の避難経路の確認や避難訓練に参加して、逃げる場合の想定をして慣れておく。深夜の移動なども考えておく。
19 女性は会社に宿泊できる準備もしておけ
帰宅困難者が出るだろうが、無理に家に帰る必要はない。女性が一人で夜中歩くのは危険で、被災地では襲われる事例もある。
無理に帰る必要がない人は、会社に宿泊セットを用意しておいた方がよい。
20 家具の下敷きで死にたくなければ固定せよ
睡眠中、無防備な状態で家具が飛んでくると死に直結する。寝室にはできるだけ家具を置かない方がいいが、無理な時は固定して、倒れてこない位置に配置する。
21 懐中電灯ではなく、非常灯で明かりを確保しろ
夜間に懐中電灯を用意するのはいいが、暗闇で探すのは難しくて危ない。停電すると自動的に明かりがつく非常灯を設置しておくと便利。
22 意外と役立つ10のアイテムを用意せよ
・ ラップ(食器に巻いて水の節約。丸めて耳栓。包帯として使用)
・ 常備薬(持病のある人や高齢者は必須)
・ 抗菌スプレー(除菌より抗菌タイプ。女性は下着や髪の毛にスプレーするとよい)
・ 大判のハンカチ(複数枚用意。マスクや包帯になる。足とサンダルを縛るなど)
・ 生理用品(女性の必需品。止血に使える)
・ ウェットティッシュ(抗菌効果。水の節約)
・ メガネ、使い捨てコンタクト(目の悪い人の必需品。コンタクトの保存液も)
・ 電池式携帯充電器
・ 小銭(十円・百円玉は公衆電話や自販機に使える)
・ ビニール袋(ゴミ袋、三角巾や水袋として活用)
23 防災グッズは玄関に置け
いざという時に防災グッズをどこにしまったかわからない人が意外と多い。玄関にあれば、避難する際は通るし、忘れる心配もない。
24 食料は一週間分確保せよ
首都直下型の地震なら、警察や消防などの機能も麻痺する。国の中枢がストップする可能性が高いので、すぐには助けが来ないと思って、水や食料は最低一週間分確保した方がよい。
25 海岸線にある老人ホームや病院には入るな(津波)
高齢者や入院患者は要救助者であるが、救助するには困難が伴う。津波の危険がある地域では、海岸近くの老人ホームや病院は避けたほうがいい。
26 親と同居している人は世帯分離をしておけ
震災後の義援金や国の被災者生活再建支援金は、世帯ごとに支給される。
もし、三世代家族で世帯が分かれておらず同一世帯(たとえば、両親の父親が所帯主)だと一世帯分しかもらえない。両親の世帯と子ども家族の世帯に世帯分離をしておけば、二世帯分もらえる。
「世帯分離」とは、同一住所内でも生活面で生計を別々にしていることで、各自治体へ「世帯変更届」を出せばよい。
27 危険地域の住民は地震保険に加入せよ
東日本大震災で、マンションの住民全体で地震保険に入っている場合とそうでない場合とで、明暗を分けた。地震保険は官民一体でやっているので、保険は下りやすい。危険地域では、高くても入るべきである。
28 ハンコを持ち歩け
地震で命が助かったとしても、お金がないと不安である。とりあえずは、身分証明書がなくても住所と名前をいうだけなどで銀行から十万円を下ろせるという。
でも落ち着いてからは、義援金の受給手続きなどさまざまな申請時にハンコが必要である。普段からハンコを持ち歩いておくと突発的な災害に遭った時に役立つ。
29 町会や自治会で防災グッズを購入せよ
ジャッキやバール、担架など個人で所有しにくい物は、町会やマンションの自治会で購入しておくと役立つ。
30 向う三軒両隣と仲良くなれ
若い単身者も災害時要援護者(災害弱者)である。年齢に関係なく、一人暮らしは全員要援護者だと思ったほうがいい。
日ごろから向う三軒両隣と挨拶から始めて、仲良くしておくことが大事。そうすれば、いざという時に自然と「お隣は大丈夫か?」と気にするものであり、助け合うこともできる。町会に参加すれば、地域の災害の歴史がわかり、どんな災害が起きる可能性も事前に把握できる。
震源域が大きく津波被害ももたらす巨大地震か、震源域が小さくても被害が大きい直下型地震かの地震の種類、起きる時間が夜か昼か、その時どこにいるか、その時の状況は……などなど、いろんな条件があって一概には言えないのかもしれないが、この30のルールは各種の参考となる示唆を与えてくれるでしょう。
いろんな状況を想定して、家族などで話し合って、巨大地震に対処する方策を考えておくことが大事です。
外国の気象台が放射能拡散状況を発信 クリック |
インターネットで外国発信の情報もチェックしましょう。 左の図をクリックしてみてください。 これは、外国の気象台が、日本の気象台からの情報を基に、自国のスーパーコンピューターを使い、リアルタイムで24時間、福島原子力発電所の放射能拡散情報をインターネットで世界に発信していました。 (放射能の拡散は続き、風向き次第で放射能を浴びる場所が変わるので、約1ヵ月ほどリアルタイムで情報を流し続けていました) 残念ながら、日本は世界に誇るスーパーコンピューターを持ち、放射能拡散を分析していたが、政府(民主党)は最後までテレビでもネットでも公開しませんでした。 理由は、避難している方々がパニック起さない為とのことでしたが、結果、情報の遅れで非難が遅れ、多くの人が放射能を浴びることとなってしまいました。 参考)「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム」(SPEEDI) → クリック ※私は、3.11の時、外国からの情報を、このホームページのTOPにアイコンを作り、リンクを張って24時間流し続けましたが、見て頂いた方がいたかはわかりません。 「気まぐれDIARY] を下にスクロールして、地震が発生した2011年3月11日から見て頂ければ、その当時のことがリアルにわかります。 |
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