ホテルマンのシエスタより


新型インフルエンザ

                                        


 ワクチンとは
Q: ワクチンとはなんですか?
A: ウィルスや細菌等の病原体を材料に作ります。
接種を受けるとワクチンの材料となった病原体に対する免疫が体内に出来ます。
感染しにくくなったり、病状が重くなるのを防いだりしてくれる効果があります。
世界で始めてのワクチンは、英国の医師であるジェンナーが1706年に開発した天然痘ワクチンです。


Q: 新型インフル用はどうつくるのですか?
A: 日本国内で使われるのは、まずインフルエンザウィルスを鶏卵に接種して大量に増殖させます。
このウィルスを化学処理で死滅させ、バラバラに分解したものがワクチンになります。
毎年作っている季節性インフル向けのワクチンと同じです。
ただ、接種の仕方はやや異なります。
季節性インフル向けのワクチンは成人だと1回接種すればよいのですが、新型インフルは大半の人が過去にまったく感染したことがない為、2回の接種を受けないと十分な免疫が出来ないと考えられています。

)外国からの輸入品は製法が異なります。

Q: 接種すれば感染しなくなるのですか?
A: 残念ながら、インフルエンザのワクチンは感染自体を防ぐことは出来ません。
ただし、ほんもののウィルスが侵入したとき、病状が重くなったり、死亡するリスクが低く出来るとされています。
接種してから効果が出るまでには3週間〜4週間かかります。

Q: 副作用のリスクは?
A: 季節性のワクチンはまれに神経病状などあるが、基本的には安全です。
新型も作りは同じなので安全と考えられますが、材料のウィルスの種類が違うため、検証は欠かせません。
もし、重い副作用がでた場合は、公的な制度に基とづいて被害が補償されます。
新種の枠組みが「任意」か国が接種を強く勧める「定期」かによって、救済の度合いも異なります。

※輸入ワクチンについては、今の所安全が確認されていません。


※日本経済新聞 2009.8.22 掲載 参考



    ニュース

<新型インフル>国産ワクチン、1回の接種で効果   厚労省

2009年10月16日配信  毎日新聞

 厚生労働省は16日、新型インフルエンザの国産ワクチンについて、「1回の接種で効果的な免疫反応が期待できる」とする治験結果を公表した。
新型インフルエンザは大半の人が免疫を持たないため、これまで2回接種を前提にしていた。だが、1回接種で十分になった場合、接種人数が増える可能性がある。

 治験は北里研究所が製造したワクチンについて9月17日から健康な成人200人に対して実施。
通常量(15マイクログラム)を皮下注射した結果、血液中で免疫として働く抗体の量が4倍以上上昇するなど、ワクチンの有効性を示す基準を満たした人が96人中72人(75%)で、ワクチンとして有効と評価される国際基準の40%を上回った。
また倍の量(30マイクログラム)を接種した98人では86人(87.8%)に上った。

 ワクチンを接種した後の副作用は45.9%の人にあり、接種個所が赤く腫れたりする頻度が高かった。
比較的重い副作用として急なアレルギーショックなどもあったという。

 新型インフルエンザのワクチン接種回数を巡っては米厚生省も9月、成人に対する臨床試験結果から、1回の接種で十分な免疫効果を得られたと発表していた。【関東晋慈】