こどもの詩
<家族への手紙>
小学校の卒業を控えて、家族に宛てた手紙を先生が子供たちに書かせた。
佐藤ゆうき君も書いたが、照れて家族に渡さない。
「ゆうき、あの手紙は?」
何日もたって父親の和隆さんに問われ、「これ」と手渡したのは震災日前日、3月10日の夜だったという。
おとうさんへ
12年間育ててくれてありがとうございました。
言うことを聞かなくてめいわくかけてきたけど、
心の中では感謝していました。
本当にありがとうございました。
ゆうきより
和隆さんが、「まるで遺書のような・・・」と語るように過去形で書かれている。
虫の知らせだった・・・か。
※中央公論9月号「震災の犠牲者16人が生前つづった家族への言葉」より
<交かん>
人間ってね
イヤなことが
いっぱいたまると
幸運と交かんできるんだよ
小学校3年生の詩から