ホテルマンのシエスタ


言葉の力

詩人の川崎洋さんは17歳の次女から詩作を頼まれたことがある。
半年のうちに両親を相次いで亡くした友だちに贈りたいからと。
悩んだ末一緒に悲しむしかないと腹をくくり、書いた。


悲しみが癒えるまで

一日を我慢して二日目を我慢してください
それが三日になり一か月になりやがて一年になります
そして五年がたちます
そのとききっと今とはちがいます
ですから今は我慢してください



詩人 川崎洋